グリル/あかね麻可
ついにグリルで魚を焼きました。
結婚して1年2ヶ月が過ぎ、ガスレンジのグリル機能を初めて使いました。
なぜ使わなかったのか?それは使ったことがなかったからです。
実家ではたまに魚の切り身を焼いていましたが、イマイチ自信がないまま結婚することになりました。そして食事の買い物に行くと、魚を使うより肉のが楽かつ安く調理ができることに気づきました。
いつかきっと!と思いながらつい魚から逃げていました。
夫は魚も肉もなくて平気な人で、逃げても誰も止めません。
でも逃げているという自覚はじんわりと、でも確実に私の中にありました。
もし私が料理嫌いなら、別に魚を焼かないくらい問題はないのですが、家事で一番好きなのは料理だと思っているだけに、グリルを使っていないことが問題でした。
火加減は?時間は?わからないことばかり。料理本にも基本的すぎるのか書いてません。
料理キライの人まで「焼くだけだから簡単だよ」と言っています。
でも最初からアレンジのきかない人間にとって、グリルと魚の組み合わせをどうするのかは、未知の世界でとても近寄れやしません。
料理教室のパンフレットを見ても、「グリルで焼き魚」というメニューはありませんでした。当たり前かもしれないけれど、その当たり前がわからないのだから困っているのです。一度わからないの罠に落ちるとわからないままなんだよ!
といいつつ私はわからない自分を楽しんでるのですけれどね。
わからないことがわかる瞬間がうれしいからジタバタすることがあります。
しばらくジタバタして苦手な自分を味わいました。
変化は簡単なことでした。旅行先で試食をした干物がおいしくて思わず買ったことです。
やっと魚を自宅で焼く機会ができました。
でもこのとき買った干物には焼き方の紙がついていて「ホットプレートかフライパンで焼く」とあったので、ホットプレートで焼きました。
これで十分と余裕を持ったあるとき、同じものをホットプレートを出すのが面倒でフライパンで焼いたら脂こくてまずかったのです。
夫は残しました。こんな捨てぜりふを残して。
「何で焼いたんや?グリルで焼かなあかん(関西弁)」
もう逃げてはいけないと思いました。
時は来た。
そして極めつけ。懸賞で鴉カレイの干物が当たりました。
焼き方を見たら、七輪・魚焼き器・グリル…うちにあるのはグリルだけです。
完全にノックダウンでした。
グリルのスイッチを入れて2分待ってから(作り方に書いてあった)干物を投入しました。あとは焼き色を見てひっくり返して出来上がりです。
あぁ私にもできるんだ!
挑戦とは難しいことをするのでなく、簡単だけれど本人がわかっていないことをわかるようになることこそ当てはまるのではないでしょうか。なんてね。
投稿者 apollo : 2006年05月15日 06:03
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